航海士になる
航海士になると一言でいっても、1級から6級まであります。大型船舶では海技免状の有資格者が複数人乗船しなければ船を運行することができません。どのような有資格者が何名乗船しなければならないかというルールは船舶職員及び小型船舶操縦者法という国土交通省による法令で定められており航海士の場合は
①船の航行区域(漁船の場合船の従業区域)と②船の大きさ(総トン数)
以上2つの要素から決まります。この2つの要素と必要海技免状の関係は、船舶職員の乗り組み基準(配乗表)にまとめられています。また、船の航行区域や船の大きさによって各資格(何級を持っているか)で就ける役職が異なりますので自分がどういった船に乗り、どんな役職に就きたいかを想像し、目的にあった資格を取る必要があります。このページでは「航行区域、船の大きさ、甲板部船舶職員配乗表」についてご紹介します。
漁船の場合、船舶職員の配乗上の従業区域は甲区域・乙区域・丙区域の3つの区域に分類されます。
船舶職員の配乗上の大きさ(国際総トン数)は、
下記の6つの大きさ(国際総トン数)に分類されます。
・国際総トン数20トン未満の船舶。
・国際総トン数20トン以上200トン未満の船舶
・国際総トン数200トン以上500トン未満の船舶
・国際総トン数500トン以上1600トン未満の船舶
・国際総トン数1600トン以上5000トン未満の船舶
・国際総トン数5000トン以上の船舶
甲板部・船舶職員の乗り込み基準(配乗表)
甲板部 | 国際総トン数 | 甲区域 | 乙区域 | 沿海区域(丙区域) | |||||||
法定船舶職員 | 船長 | 一等 航海士 |
二等 航海士 |
三等 航海士 |
船長 | 一等 航海士 |
二等 航海士 |
三等 航海士 |
船長 | 一等 航海士 |
|
5000トン以上の船 | 1級 (航海) |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
1級 (航海) |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
|
1600トン以上 5000トン未満の船 |
2級 (航海) 以上 |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
|
500トン以上 1600トン未満の船 |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
ー | 3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | 4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
|
200トン以上 500トン未満の船 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | 4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | ー | 5級 (航海) 以上 |
6級 (航海) 以上 |
|
20トン以上 200トン未満の船 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | ー | 5級 (航海) 以上 |
ー | ー | ー | 6級 (航海) 以上 |
ー |
海外まき網船は乙区域の■部分に該当し、船長として3級(航海)以上。一等航海士として4級(航海)以上。二等航海士として5級(航海)以上の3名の甲板部船舶職員(一部大型船の場合三等航海士として5級(航海)以上が加わり4名)が乗船しなければなりません。
自分がどんな船に乗りたいか、どんな役職に就きたいかを想像し取るべき資格がイメージ出来た方は下記の「海技士になるためには」ページより具体的な進路をご確認ください。
海技士になるためには:海技士免状取得方法についてまとめたページはこちら
https://fukuichi.gr.jp/marineengineer/
甲板部・船舶職員の乗り込み基準(配乗表)
国際総トン数 | 甲区域 | |||
法定船舶職員 | 船長 | 一等 航海士 |
二等 航海士 |
三等 航海士 |
5000トン以上の船 | 1級 (航海) |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
1600トン以上 5000トン未満の船 |
2級 (航海) 以上 |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
500トン以上 1600トン未満の船 |
2級 (航海) 以上 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
ー |
200トン以上 500トン未満の船 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー |
20トン以上 200トン未満の船 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | ー |
国際総トン数 | 乙区域 | |||
法定船舶職員 | 船長 | 一等 航海士 |
二等 航海士 |
三等 航海士 |
5000トン以上の船 | 1級 (航海) |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
1600トン以上 5000トン未満の船 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
500トン以上 1600トン未満の船 |
3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー |
200トン以上 500トン未満の船 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
ー | ー |
20トン以上 200トン未満の船 |
5級 (航海) 以上 |
ー | ー | ー |
国際総トン数 | 沿海区域(丙区域) | |
法定船舶職員 | 船長 | 一等 航海士 |
5000トン以上の船 | 3級 (航海) 以上 |
4級 (航海) 以上 |
1600トン以上 5000トン未満の船 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
500トン以上 1600トン未満の船 |
4級 (航海) 以上 |
5級 (航海) 以上 |
200トン以上 500トン未満の船 |
5級 (航海) 以上 |
6級 (航海) 以上 |
20トン以上200トン未満の船 | 6級 (航海) 以上 |
ー |
海外まき網船は乙区域の■部分に該当し、船長として3級(航海)以上。一等航海士として4級(航海)以上。二等航海士として5級(航海)以上の3名の甲板部船舶職員(一部大型船の場合三等航海士として5級(航海)以上が加わり4名)が乗船しなければなりません。
自分がどんな船に乗りたいか、どんな役職に就きたいかを想像し取るべき資格がイメージ出来た方は下記の「海技士になるためには」ページより具体的な進路をご確認ください。
海技士になるためには:海技士免状取得方法についてまとめたページはこちら
https://fukuichi.gr.jp/marineengineer/